いまさらマクロスF 第20話 ダイアモンド・クレパス

第20話 ダイアモンド・クレパスです。

アルトとシェリル。2人の間を取り持ち、自分たちの関係を問うクランとミシェル。よろめくシェリルを抱きとめ寄り添うアルト。そんな場に飛び込みショックを受けるランカちゃん。そして三島の陰謀の発露。前話における様々な事が一気に展開していく本話です。ランカちゃんの心の動揺に呼応するかのごとく現れたバジュラ(第2形態)たち。街を破壊し人々を襲う奴らを鎮めるため唄うランカちゃんでしたが、感情係数がマイナス7.3と彼女の負の感情はさらに奴らを凶暴化させます。戦闘の最中、負傷したナナセと付き添うシェリルと別れて、アルト、ミシェル、ルカとクランは武器を手に入れバジュラに対抗するためS.M.Sのビルへ向かいます。大型武器を使用するためゼントラン化の準備をするクランはミシェルに想いを打ち明けます。もう少しでゼントラン化が完了するところで、ビル内に侵入してきたバジュラからクランをかばい、ミシェルは命を落としてしまいます。ナナセとシェルターに避難シェリルは、不安に怯える人々を落ち着かせるため、再び唄い始めます。そして混乱の中、三島は自身の手でハワード大統領の暗殺を実行し権力を手中に収めるのでした。

「アナタノオト」をBGMに明るい感じで始まった本話ですが、失意に陥るランカ、ハワードの惨死、重傷を負うナナセ、そしてラストにおけるミシェルの死、と多くの絶望的なシチュエーションが綴られていく話です。アイランド1の街をはじめ、艦内も艦外でもバジュラの攻勢をうけ、破局感が増すばかり。そんな中で、唯一の希望の灯の役回りを演じるのがシェリルです。落ち込むランカちゃんを諭し、シェルター内の人々を励ますために「ダイアモンドクレバス」を唄う彼女の姿には、プロフェッショナルとしての凛々しさを感じます。

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ランカのコンサートが一段落した美星学園。気を利かせて
ミシェルとクランの気遣いで、美星学園の屋上で2人きりになったアルトとシェリル。静かに向き合う2人でしたが、病み上がりでよろめくシェリルをアルトが抱きとめます。そして間が悪いことに、そこにコンサートを終えたランカちゃんが飛び込んできました。自分の想いを伝えようと気負っていた反動でしょうか、2人を見たときの衝撃は大きく、ランカちゃんは「うそ・・・」と洩らして茫然となってしまいます。その誤解を持ったまま登ってきた階段を駆け下りようとして転んでしまいます。「もう死にたい」と思った時、街の地下からバジュラの群れが現れ暴れ始めます。ランカちゃんの悲しみに応えるかのごとく現れたバジュラ第2形態の群れは、美星学園や街を蹂躙していきます。
市街における戦闘は旗色は悪く、アルトはランカちゃんにバジュラを鎮めるために唄うよう頼みます。ですが、悲しみに打ちひしがれるランカちゃんは、一度は「あたしはバジュラと戦うための道具じゃない!」と拒否しますが、シェリルの(平手打ちを含んだ)説得で「アイモO.C.」を唄います。
気を取り直して唄うランカちゃんですが、屋上で受けた悲しみは引きずったまま。グレイスの「感情係数、マイナス7.3」の呟きのとおり、バジュラの攻撃を鎮めるどころか、更なるバジュラに群を招いてしまうのでした。

大統領府で三島と対峙していたオズマとキャシーは、三島の護衛兵たちに包囲されてしまいます。窮地に陥った2人ですが、ハワード暗殺失敗の報に唖然とした三島の隙を突いて脱出に成功します。ですが、バジュラの襲来による混乱を利用して、直接的な手段に訴えます。

船団宙域では新たなバジュラの群れがデフォールドし、船団を襲い始めます。フロンティア船団に近づけまいと苦闘するマクロス・クォーターらですが、僚艦の「秋月」は撃沈され、アイランド1への接近を防げません。ランカちゃんを心配し守ろうとするブレラに対してグレイスは外部からフロンティアに近づくバジュラを牽制するよう指令します。拒もうとするブレラに対し、強制モードをちらつかせて従わせます。ブレラは脳波によってバトル・フロンティア内のVF-27γを遠隔操作して自分のもとへと導きます。

アイランド1の市街はバジュラの群れによって廃墟と化しつつあります。自分の歌がバジュラを鎮められなかったことで意気消沈するランカちゃんと、そんな彼女を励ますナナセ。そこに流れ弾がさく裂し、ナナセが負傷し、生じた火災でシェリル・ナナセとアルトらは分断されてしまいます。
シェリルらと別れて、S.M.Sビルへと向かうアルト達。バジュラに対抗する装備を手に入れようとしますが、あるのはEXギアとバルキリー用の装備。クランはゼントラン(巨人)化し、バルキリー用の装備で対抗しようと準備を進めますが、その最中にもバジュラの群れがS.M.Sビルの地下深部まで侵入してくるのでした。
EX-ギアで敵の侵入を食い止めるミシェルとアルト。ゼントラン化のため半裸になったクランは、ミシェルに自分への想いを問い直しますが、彼は答えをはぐらかすのでした。そんなミシェルの態度に業を煮やしたクランは、ボディーブローをくらわせます。たまらず体が折れるミシェルにクランは自分の唇重ねるのでした。そして自分の精一杯の気持ちをぶつけ、そのままゼントラン化用のマイクローン装置へと走ってゆくのでした。

一方、直接ハワードを始末しようとする三島は、バトル・フロンティアの入り口でハワード一行を待ち伏せます。そして現れたハワードらを射殺するのでした。時を空けてバトルフロンティアに向かう地下道路を走っていたオズマとキャシーは、血まみれの骸と化したハワードと対面するのでした。

S.M.Sのビル内で巨人化が進むクランを背に、ミシェルは彼女からの愛の言葉を噛みしめつつ、バジュラへの抵抗を続けます。あと少しで巨人化が終わろうという時、クランの入った装置近辺の隔壁を破壊してバジュラが侵入してきました。装置とクランを救うべくバジュラと戦うミシェルでした、下方から懐に飛び込んできた一匹のバジュラの尻尾が、ミシェルの腹部を貫通します。
激痛の中、装置からバジュラを撃退したミシェル。その装置の中で為す術もなく沈痛の思いで見つめるクラン。ミシェルは彼女への愛を言葉に残し、アルトが差しのべた手も届かず、爆風とともに宇宙空間へ消えていくのでした。「ごめんな、クラン・・・今まで、言えなくて・・・俺も・・・俺も・・・お前のこと・・・愛してる・・・」と。

アルトたちと別れたシェリルは、傷ついたナナセを連れて避難用シェルターに逃げ込んでいました。繰り返される爆発の振動と非常用の灯が人々の不安を増していく中、シェリルは自分のポケットにしまっていた耳飾りに目を向けます。そして
「ランカちゃん、あなたが希望の歌姫なら、あたしは絶望の中で唄ってみせる。」
自分の歌への想いと今成すべきことを見出したシェリルは、静かに、力強く、「ダイアモンドクレパス」を唄い始めます。彼女の歌声は少しづつ人々の心に希望の光を灯していくのでした。

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