いまさらマクロスF 第23話 トゥルー・ビギ

第23話 トゥルー・ビギンです。

フロンティアを離脱したオズマらと袂を分かつことになったアルトは、シェリルとのひと時の憩いを楽しんでいました。ですが、恋心ではないアルトの優しさの中にある憐憫の情はシェリルに複雑な想いを引き起こすのでした。一方のランカちゃんとブレラはバジュラ本星に近づこうとしますが、バジュラたちとのコミュニケーションに失敗。バジュラに連れ去られる騒乱の中ランカちゃんは、ブレラが実の兄だという事をはじめ、過去の記憶を明瞭に思い出すのでした。その最中、突然現れたグレイスはバジュラ本星の位置を察知するとともにブレラの自由を奪います。バジュラ本星の位置はフロンティア側で把握されていて、三島は最終決戦としてバジュラ本星での勝負に出ます。それに先立ちランカちゃんの特別体質についてアルトに説明します。アルトは、ランカちゃんが人類の敵になのならその前に自身手で彼女の生を終わらせようと決意します。フロンティア船団は最後の力を振り絞り、バジュラ本星に向けて針路をとるのでした。

最終回が近づき疲弊したマクロス・フロンティア船団。ランカちゃんの声から得られた情報から最後の勝負に臨む話にからめて、ランカとブレラの関係、バジュラに実態とランカとの相関など多くの事が明らかにされていきます。とても一度見ただけでは覚えきれません。記憶を思い出し過去の悲劇の理由を知るランカちゃん、優しさを感じるけど愛が見いだせないシェリルそしてランカちゃんに人々の憎悪が集まるのなら自らの手で結末を見出そうとするアルト。主人公たちの切ない心情もしっかり描かれています。疲弊し徐々に限界を迎えていくフロンティア船団の中でも己の野望のために手を緩めないグレイスや三島たちの暗躍ぶりは健在です。

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バジュラ本星を目指すVF-27γの中で微睡むランカちゃんは、夢に中で幼いころの一コマを見ています。母ランシェと同僚グレイスがバジュラを巡って口論する様子を不安そうな見守る自分。そして側にいた少年の優しい声でランカちゃんは夢から覚めるのでした。現実の世界のランカちゃんは、ブレラとあい君とともにバジュラの母星がはっきりと見えるところまで来ていました。その頃、フロンティア政府では、船団の消耗とS.M.Sの離反について会議が開かれていました。船団内のライフラインの脆弱化は深刻で、各地の市民に酸素呼吸器の使用に関する行政指導を行うほどです。参加者から船団の航行の中止案が出される状況でしたが、三島大統領は航行の続行を訴えつつ今後の展望を静かに語ります。

アルトは新統合軍の中尉に昇進し、VF-171EXの小隊長に就きました。新兵の訓練で宇宙から船団を見れば、使用に耐えない環境艦を廃棄する光景が目に入ります。フロンティア船団の長期航行がもはや望めないことは彼に目にも明らかで気を重くします。しかし部下たちは飛行中にアルトとシェリルの恋仲について語るくらい、お気楽なものでした。シェリルの復帰以来、2人の仲は接近し、その日はシェリルのマンションでアルトが料理の腕を披露していました。愛しい相手との普通の夕食に、シェリルは過去の貧民時代をそっと思い出しつつ、いまの小さな幸福で胸をいっぱいにします。ですが酔いつぶれたシェリルを寝室に運んだ際、ベッドの脇に置かれた錠剤は、アルトにシェリルの病気を改めて意識させるのでした。

バジュラ本星に接近するランカちゃんたち。そこに警報音がVF-27γのコクピットに響きます。本星の防衛に就いていたバジュラたちは、ランカちゃんたちを敵と認識したのでした。ランカちゃんは、歌声でバジュラを鎮めようと、バトロイドに変形したVF-27γの中で「アイモ」を唄い始めます。この声のフォールド波は、はるか彼方のフロンティアの宙域にまで届き、フォールド波を検知した新統合軍とマクロス・クォーターは共にランカちゃんの所在=バジュラ本星を探り当てました。

ビルラーと三島はアルトを大統領府に呼び出し、検知したランカちゃんの歌声からバジュラ本星を発見した事を知らさせます。そしてバジュラはフォールド・クォーツの原料を捕食し、体内で同物質を生成。そして脳の代わりに腸内の細菌が発するフォールド波で情報伝達を行うこと。バジュラは個体や自己などの概念を欠いた、種族全体がひとつの生命体と言えること。V型感染症を引き起こすバジュラの腸内細菌はは、胎児の時点での感染なら免疫体として人体内に残るバジュラとコミュニケーションが取れること。その実例がランカちゃんであり、彼女がバジュラと共鳴して取り込まれる危険性を三島はアルトに告げるのでした。

ランカちゃんの歌は完璧ではなく、幾匹かのバジュラが無防備なVF-27γを襲います。小惑星帯に逃げ込んでいたましたが、飛んで来たあい君と話そうと機外に出たランカちゃんはあい君に拘束されてしまいました。自分を呼ぶブレラの声と宙を流れる楽器はランカちゃんに記憶を回復させます。ブレラが自分の兄だったことも思い出します。連れ去られるランカちゃんを必死に追うブレラでしたが、そこにグレイスが操る2機のVF-27βが現れます。全てを見定めていたグレイスはランカちゃんを拉致したバジュラたちを母星へと向かわせます。そしてブレラには「妹さんとの逃避行は楽しかった?」と語り、愕然とするブレラを「強制モード」で拘束するのでした。

フロンティアの軍病院では、ルカの進める新たな治療薬をシェリルが拒否していました。ルカの同情を拒むシェリルは、アルトの優しさが自分への憐憫からだと感じ、対等の立場での恋を望めない現実を辛く感じるのでした。アルトは同じ軍病院で、父・嵐蔵に付き添っていた兄弟子の矢三郎に再会しました。父の小さく感じられる背中を見送るアルトに矢三郎は家に戻るように促します。そしてナナセの病室にあった天子画を眺めながらランカを偲びます。

バジュラ本星の表面にある謎の渦巻き状の空間にランカちゃんは連れ込まれていました。母や兄そしてバジュラとも平和に過ごしていた日々は、マクロス級艦船グローバルがバジュラに襲われた日に終わりました。その原因は自分だったと思い出したランカちゃんは深い悲しみと悔恨の念に暮れるのでした。しかし、そんなランカちゃんの反応に歓喜する輩もいました。グレイスの前で、自分の念願だったバジュラたちの銀河ネットワーク「ゼロタイム・フォールド通信」が実現しようとしていました。
フロンティア側では、三島がある決断を下しました。分析の結果、30光年の先にあり人類が居住可能だと判明したバジュラ本星にフォールド航法で乗り込んでバジュラを駆逐し、そこを念願の移住地とするのです。フロンティア市民に対しフォールド航行の開始を公布され、着実に迫る最後の戦いにアルトたちの緊張も高まるのでした。

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いまさらマクロスF 第22話 ノーザン・クロス

第22話 ノーザン・クロスです。

ランカちゃんはブレラとあい君と共にあい君の母星を探しに旅経ちました。この事態にグレイスと三島は、それぞれの”次の計画”を進めます。
V型感染症の進行するシェリルの歌にフォールド波が検出されたことから、バジュラ対抗の要として白羽の矢が立つのでした。死期が迫る中、残りの命を歌に捧げる覚悟を示すシェリルは、アルトと心をひとつにするのでした。
三島の部下に追われて逃走中だったオズマとキャシーはボビーと合流してマクロス・クォーターに戻り、三島の企みについてワイルダーたちに明かします。しかし、三島の策略でS.M.Sは新統合軍に編入されることになったことから、ワイルダーらはマクロス・クォーターでフロンティアから離反、いずこかにフォールドしていくのでした。
フロンティアで騒動が起きている中、彼方の宙域でランカちゃんたちは、バジュラの本星へと辿り着いたのでした。

最終話のクライマックスへの序章と言える展開です。残された時間が3ヶ月となったフロンティアにおいてアルトと心で結ばれたシェリルの再起。その陰で暗躍する三島。そしてオズマ・キャシーらマクロス・クォーター側の離反と盛りだくさんの出来事が描かれています。これまでのフロンティア、バジュラ、ギャラクシーの三極に、マクロス・クォーター側が加わることになりました。またアルトとルカ、クランはS.M.S側と袂を分かつ形ににんりました。マクロス・クォーターの離脱行からエンディングに至る間の演出、ノーザン・クロスもいい感じです。

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「いずれにせよこのあたりが」「潮時ね」と互いを見限りながらも表向きは協力の姿勢を示す三島とグレイス。ランカちゃんとブレラの逃走に関する電話での討議の後、三島は次の行動に移ります。対バジュラ戦の機運を盛りあげながら、S.M.Sオーナーのビルラーと連絡をとるのでした。宙域で対バジュラ戦を戦うルカやアルトもバジュラから近しい人を守る決意を固めます。新型のMDE弾、新装備とVF-171EX。S.M.Sの新統合軍への編入。そして、ランカちゃんに代わりうる人材としてしてシェリルを見出したことで、三島はバジュラ殲滅の戦いを宣言するのでした。

V型感染症の進行によって唄にフォールド波が含まれるようになったシェリルですが、病気の進行は彼女の寿命を確実に削っていきます。三島、ルカとの会談を終え早乙女家に戻りアルトの前で気を失って倒れてしまいました。
目を覚ましたのは既に夜。容態を見守っていたアルトに対し、「呆れた?でもやっぱりあたしには歌しかなかったのよ」と自嘲的な言葉をもらしながらも、気丈に歌手を続けるというシェリル。いたたまれなくなったアルトは「もういい、もう無理して笑わなくてもいい、唄わなくていいんだ、シェリル・・・」と彼女の言葉を遮るのですが、シェリルは歌への想いを涙交じりに訴え続けるのでした。
シェリルの姿に様々な感情を巡らせながらアルトは彼女の体を強く抱きしめます。自分の残された時間を歌に捧げる勇気、ずっと唄い続ける勇気を求めてシェリルはアルトを抱きしめます。互いを思い抱き合う2人を月が静かに照らすのでした。

すこし時間を戻して、破壊されたアイランド1の市街地を徘徊していたオズマとキャシーは幸運にもボビーと会うことができました。そしてマクロス・クォーターに帰艦したオズマたちは、三島の行いと野望そしてハワード暗殺の蛮行についてワイルダーらに説明します。また、オズマはカナリアから渡されたランカちゃんからの手紙を読み、ランカちゃんの決意を知ることになりました。そんな中、ワイルダーはビルラーの意向でS.M.Sが新統合軍に編入されることをクルーに伝えます。
その夜、オズマとキャシーがマクロス・クォーターの関係者に一斉送信したメールは、受信者たちに衝撃を与えます。自分たちの行動を自問するキャシーでしたが、オズマは強い信念をもって彼女を励まします。

フロンティア内に、バジュラの脅威を訴えそれを殲滅するべく戦うことを宣言する三島の演説が響きます。その最中、武装兵士たちはグレイスに発砲します。ボビーらマクロス・クォーター主要メンバーの元には、メールによる呼びかけに応じて乗員たちが集まってきました。定員の7割にものぼる乗員が集まり、ワイルダーは、「我々は現時刻をもって兵隊から海賊へ鞍替えする!最初の獲物はこの船だ!行くぞ、野郎ども!」とS.M.Sからの離脱を宣言し、艦を出航させるのでした。

三島の演説が終わり、続いて壇上に登った特別ゲストのシェリルが唄い始めた頃、追ってである新統合軍のVF部隊がマクロス・クォーターのVF隊を捉えます。停船を命じるルカの通信に「皆が右を向いているとつい左から見直したくなる性分でな」と拒絶するワイルダーの返答を受け、戦闘が始まります。
フロンティアにおいて、無数のスポットライトを全身に浴び、表舞台に返り咲いたシェリルの唄う「ノーザンクロス」が熱く轟く頃、近傍の宙域では激戦が繰り広げられていました。小惑星群をかいくぐってのオズマとアルトの激しいドックファイトが両者の痛み分けで終わり、マクロス・クォーターはオズマらを連れてフォールドしていきました。
オズマの、「アルト・・・ランカは自分の道を選んだ。俺も俺自身の道を選ぶ・・・お前はどこへ行く?」の問いは、アルトにやるせなさを残すのでした。

一方、宇宙ではランカがその広大さに圧倒されつつもバジュラの本星をあい君とともに感知し、VF-27γで向います。そしてデフォールドした先に、目指していた惑星に目にします。2人と1匹?が目指していたその惑星はギャラクシー船団が求める星でもありました。襲ってきた兵士たちを返り討ちにしていたグレイスは、ギャラクシー船団幹部たちとともにバジュラ本星の存在を知覚して恍惚とするのでした。

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いまさらマクロスF 第21話 蒼のエーテル

第21話 蒼のエーテルです。

バジュラとの戦闘が市街と周辺宙域で行われている中、ハワード大統領を殺害に成功した三島は、フロンティア船団の政治的権力を掌握しました。バトルフロンティアで指揮をとる三島にルカからの作戦、ランカの歌声を餌に艦内の敵を一箇所に集めて新型爆弾で吹き飛ばす、が上程され裁可されます。アルトはルカに反発するも、ランカちゃんの決断で作戦は実行に移されます。予定どおりにバジュラたちはランカちゃんの歌に釣られてアイランド3に集まったところで新型爆弾が炸裂し、アイランド3ごと異次元に吹き飛ばすことに成功します。ですが、フロンティア船団の被害は大きく、心身が疲弊したランカちゃんは唄えなくなってしまいます。そんな時、ランカちゃんは第二形態に成長したあい君に再会。彼を仲間の元に返そうと提案しますが、アルトに否定され、代わってブレラが協力します。アルトに初めての告白を果たしたランカちゃんは、あい君と共にブレラが操縦するVF-27γで宇宙へ去っていくのでした。

バジュラとの艦内外での戦闘で大被害を被るフロンティア。健在なコロニーを檻としてランカちゃんを囮に使う形振り構わぬ作戦の末、バジュラを退けることに成功しますが、日常は大きく崩れてゆく。そして、唄うことを拒絶するようになったランカちゃんがアルトの前から去る・・・。破滅への坂道を転がり始めた感のある一話です。
一方、ゼントラーディとなってクランは生身にVFのアーマードパックを装着して戦います。今見返すとスーパーふみなみたい、と思ってしまいました(ごめんなさい)。

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マクロス・フロンティアの各所でバジュラとの戦闘が続く中、ハワード殺害に成功した三島はバトル・フロンティアに乗艦し、ハワードの死と「現状で最高位の文官」の立場を主張し、フロンティア船団における政治的権限の掌握に成功します。
船団周辺の宙域にフォールドしてきたバジュラたちの迎撃準備を進める三島のもとに、秘匿回線を通じてルカからの作戦が上程されます。
そのルカは、S.M.Sのビルを出たアルトとランカちゃんにアイランド3へ向かうよう促す。ゼントラーディ化を終え、VF-25Gの武装を身にまとったクランの援護の元、3人はアイランド3へ急ぎます。
ルカが提示した作戦は、ランカちゃんの歌声でバジュラたちをアイランド3へ呼び寄せ、同船にある新型フォールド爆弾「リトルガール」でバジュラたちを一気に葬る、というものでした。ランカちゃんを囮とする計画激怒するアルトに対して、ルカは、同僚が倒れている現状を訴え、対立します。しかし、ランカちゃんの同意の言葉を受け渋々同意。三島も、冷徹な判断で作戦にGOを出します。
作戦のため展開していくアルトとルカ。囮として残されたランカちゃんにブレラが話しかけます。もっと率直になるように話すブレラに一度は反発するランカちゃんですが、言葉に含まれている優しさは、彼女に改めて唄う勇気を奮い起こさせます。
2人の励ましを受けたランカちゃんが唄う「アイモ」は、フロンティアの各所からバジュラが引き寄せ始めます。やがて、バジュラの移動は、奔流のごとくアイランド3に流れ込みます。
唄いながら徐々に幼い頃の記憶を取り戻すランカちゃん。記憶の量に比例するかのように歌のパワーは上がりますが、罠におびき寄せる役目はランカちゃんの心に苦痛を招きます。「痛いよ・・・」と苦痛に耐えながらも唄うランカちゃんをみたグレイスは、満足そう「見事よ、リトルクイーン。11年前とは違うのね」と呟くのでした。
やがてフロンティア中のバジュラの集結を見極めた後、アイランド3は船団から切り離されました。ランカちゃんたち一同の脱出後にリトルガールは起爆し、バジュラとアイランド3と周囲の空間を巻き込みながら消え去り、作戦は成功裡に終了します。アルトはランカちゃんに感謝の言葉をかけますが、彼女の心は晴れないのでした。
翌日。破壊された街並みで掃討戦が行われている中、犠牲者の追悼式が開かれました。正式に第5代フロンティア大統領となった三島は、犠牲者への弔意を述べランカちゃんに死者への追悼と未来への希望のための唄を求められますが、疲労に潰されかけているランカちゃんは、「ごめん・・・なさい。もう、唄えません」と、それを断ってしまいます。
この事態はテレビで中継され、アルトやシェリルたちを驚かせるのでした。
そして深夜3時、突然のランカちゃんからの電話で呼び出されたアルトは、彼女が待つグリフィスパークの丘へを登っていきます。何か話をはぐらかすランカちゃんは、紙飛行機の折り方を教えるようアルトにせがみます。そんなランカちゃんに付き合うアルト。髪飛行機をつくりながらアルトに空を飛ぶ理由を尋ねるランカちゃん、アルトは、亡き母・美代との日々で培った本物の空への憧れを語るのでした。それを素敵だと感じるランカちゃん。完成した飛行機を空に放ちます。
しかし、そのランカちゃんが放った紙飛行機を捕まえて来たのは、第二形態となったバジュラのあい君でした。すかさず銃口を向けるアルト。その銃口からあい君を庇い、「この子は悪いことはしていない」と弁護するランカちゃん。ですが、ミシェルや多くの仲間を失ったアルトに彼女の言葉は届きません。
アルトが引き金を引こうとした時、ブレラが背後から飛び出しアルトを蹴り飛ばします。ナイフでアルト牽制しつつ、ブレラはランカちゃんを支援するのでした。
ブレラに促されてランカちゃんはアルトと共に行きたい思いは秘めたまま、あい君を故郷に返したいと話します。
ブレラが呼び寄せたフォールド・ブースター装備のVF-27γに乗り込むランカちゃん。アルトの前から飛び去ろうというその時、彼女は初めて、アルトへの想いを口にします。
「アルト君・・・さよなら・・・大好きでした」
飛び立ったVF-27γは、すぐに赤い光点となり、アイランド1のゲートを遠隔操作で強制解除して宇宙へと飛び出ます。シェリル、オズマ、キャシーの上を飛び去り、ランカちゃんの遠い旅路が始まろうとしているのでした。

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いまさらマクロスF 第20話 ダイアモンド・クレパス

第20話 ダイアモンド・クレパスです。

アルトとシェリル。2人の間を取り持ち、自分たちの関係を問うクランとミシェル。よろめくシェリルを抱きとめ寄り添うアルト。そんな場に飛び込みショックを受けるランカちゃん。そして三島の陰謀の発露。前話における様々な事が一気に展開していく本話です。ランカちゃんの心の動揺に呼応するかのごとく現れたバジュラ(第2形態)たち。街を破壊し人々を襲う奴らを鎮めるため唄うランカちゃんでしたが、感情係数がマイナス7.3と彼女の負の感情はさらに奴らを凶暴化させます。戦闘の最中、負傷したナナセと付き添うシェリルと別れて、アルト、ミシェル、ルカとクランは武器を手に入れバジュラに対抗するためS.M.Sのビルへ向かいます。大型武器を使用するためゼントラン化の準備をするクランはミシェルに想いを打ち明けます。もう少しでゼントラン化が完了するところで、ビル内に侵入してきたバジュラからクランをかばい、ミシェルは命を落としてしまいます。ナナセとシェルターに避難シェリルは、不安に怯える人々を落ち着かせるため、再び唄い始めます。そして混乱の中、三島は自身の手でハワード大統領の暗殺を実行し権力を手中に収めるのでした。

「アナタノオト」をBGMに明るい感じで始まった本話ですが、失意に陥るランカ、ハワードの惨死、重傷を負うナナセ、そしてラストにおけるミシェルの死、と多くの絶望的なシチュエーションが綴られていく話です。アイランド1の街をはじめ、艦内も艦外でもバジュラの攻勢をうけ、破局感が増すばかり。そんな中で、唯一の希望の灯の役回りを演じるのがシェリルです。落ち込むランカちゃんを諭し、シェルター内の人々を励ますために「ダイアモンドクレバス」を唄う彼女の姿には、プロフェッショナルとしての凛々しさを感じます。

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ランカのコンサートが一段落した美星学園。気を利かせて
ミシェルとクランの気遣いで、美星学園の屋上で2人きりになったアルトとシェリル。静かに向き合う2人でしたが、病み上がりでよろめくシェリルをアルトが抱きとめます。そして間が悪いことに、そこにコンサートを終えたランカちゃんが飛び込んできました。自分の想いを伝えようと気負っていた反動でしょうか、2人を見たときの衝撃は大きく、ランカちゃんは「うそ・・・」と洩らして茫然となってしまいます。その誤解を持ったまま登ってきた階段を駆け下りようとして転んでしまいます。「もう死にたい」と思った時、街の地下からバジュラの群れが現れ暴れ始めます。ランカちゃんの悲しみに応えるかのごとく現れたバジュラ第2形態の群れは、美星学園や街を蹂躙していきます。
市街における戦闘は旗色は悪く、アルトはランカちゃんにバジュラを鎮めるために唄うよう頼みます。ですが、悲しみに打ちひしがれるランカちゃんは、一度は「あたしはバジュラと戦うための道具じゃない!」と拒否しますが、シェリルの(平手打ちを含んだ)説得で「アイモO.C.」を唄います。
気を取り直して唄うランカちゃんですが、屋上で受けた悲しみは引きずったまま。グレイスの「感情係数、マイナス7.3」の呟きのとおり、バジュラの攻撃を鎮めるどころか、更なるバジュラに群を招いてしまうのでした。

大統領府で三島と対峙していたオズマとキャシーは、三島の護衛兵たちに包囲されてしまいます。窮地に陥った2人ですが、ハワード暗殺失敗の報に唖然とした三島の隙を突いて脱出に成功します。ですが、バジュラの襲来による混乱を利用して、直接的な手段に訴えます。

船団宙域では新たなバジュラの群れがデフォールドし、船団を襲い始めます。フロンティア船団に近づけまいと苦闘するマクロス・クォーターらですが、僚艦の「秋月」は撃沈され、アイランド1への接近を防げません。ランカちゃんを心配し守ろうとするブレラに対してグレイスは外部からフロンティアに近づくバジュラを牽制するよう指令します。拒もうとするブレラに対し、強制モードをちらつかせて従わせます。ブレラは脳波によってバトル・フロンティア内のVF-27γを遠隔操作して自分のもとへと導きます。

アイランド1の市街はバジュラの群れによって廃墟と化しつつあります。自分の歌がバジュラを鎮められなかったことで意気消沈するランカちゃんと、そんな彼女を励ますナナセ。そこに流れ弾がさく裂し、ナナセが負傷し、生じた火災でシェリル・ナナセとアルトらは分断されてしまいます。
シェリルらと別れて、S.M.Sビルへと向かうアルト達。バジュラに対抗する装備を手に入れようとしますが、あるのはEXギアとバルキリー用の装備。クランはゼントラン(巨人)化し、バルキリー用の装備で対抗しようと準備を進めますが、その最中にもバジュラの群れがS.M.Sビルの地下深部まで侵入してくるのでした。
EX-ギアで敵の侵入を食い止めるミシェルとアルト。ゼントラン化のため半裸になったクランは、ミシェルに自分への想いを問い直しますが、彼は答えをはぐらかすのでした。そんなミシェルの態度に業を煮やしたクランは、ボディーブローをくらわせます。たまらず体が折れるミシェルにクランは自分の唇重ねるのでした。そして自分の精一杯の気持ちをぶつけ、そのままゼントラン化用のマイクローン装置へと走ってゆくのでした。

一方、直接ハワードを始末しようとする三島は、バトル・フロンティアの入り口でハワード一行を待ち伏せます。そして現れたハワードらを射殺するのでした。時を空けてバトルフロンティアに向かう地下道路を走っていたオズマとキャシーは、血まみれの骸と化したハワードと対面するのでした。

S.M.Sのビル内で巨人化が進むクランを背に、ミシェルは彼女からの愛の言葉を噛みしめつつ、バジュラへの抵抗を続けます。あと少しで巨人化が終わろうという時、クランの入った装置近辺の隔壁を破壊してバジュラが侵入してきました。装置とクランを救うべくバジュラと戦うミシェルでした、下方から懐に飛び込んできた一匹のバジュラの尻尾が、ミシェルの腹部を貫通します。
激痛の中、装置からバジュラを撃退したミシェル。その装置の中で為す術もなく沈痛の思いで見つめるクラン。ミシェルは彼女への愛を言葉に残し、アルトが差しのべた手も届かず、爆風とともに宇宙空間へ消えていくのでした。「ごめんな、クラン・・・今まで、言えなくて・・・俺も・・・俺も・・・お前のこと・・・愛してる・・・」と。

アルトたちと別れたシェリルは、傷ついたナナセを連れて避難用シェルターに逃げ込んでいました。繰り返される爆発の振動と非常用の灯が人々の不安を増していく中、シェリルは自分のポケットにしまっていた耳飾りに目を向けます。そして
「ランカちゃん、あなたが希望の歌姫なら、あたしは絶望の中で唄ってみせる。」
自分の歌への想いと今成すべきことを見出したシェリルは、静かに、力強く、「ダイアモンドクレパス」を唄い始めます。彼女の歌声は少しづつ人々の心に希望の光を灯していくのでした。

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